遮光保護具とは

遮光保護具の役割

ガス・電気溶接や高炉前での溶接作業では、眼に見える光(可視光線)だけでなく、眼に見えない紫外線、赤外線(不可視光線)が含まれています。
これらの光には有害な光線が多く含まれており、長時間の作業等では多量の有害光線を浴びるため、眼に障害を起こしてしまう危険性があります。また有害光線のほとんどが人間の眼では感じることができず、知らないうちに眼にダメージを及ぼします。そのような障害を防ぐためには、作業に応じた適切な遮光保護具を使用する必要があります。



有害光線による眼への影響

遮光保護具のJIS規格(JIS T 8141)について

溶接中の強い光から眼を護るために保護具を着用する必要があり、遮光用保護具についてもJIS規格(日本産業規格)で製品の仕様が定められています。
JIS T 8141では作業内容ごとの遮光保護具の使用基準とフィルタレンズ及びプレートの遮光能力を下記の通り示しています。
※めがねの種類・レンズの品質、安全性については保護めがねについてを参照ください。

注:
1)1時間当たりのアセチレン使用量(ℓ)
2)1時間当たりの酸素の使用量(ℓ)
3)ガス溶接及びろう付けの際にフラックスを使用する場合、ナトリウム589nmの強い光が反射される。
  この波長を選択的に吸収するフィルタ(dと名付ける)を組み合わせて使用する。
  例:4dとは遮光度番号4にdフィルタを重ねたもの。
4)電流A

備考:遮光度番号の小さいフィルタを2枚重ねて遮光度番号の大きいフィルタの代わりに使用する場合、重ねたフィルタの全体の遮光度番号は、次の式から求める。
  N=(n1+n2)-1 ここに、N:重ねたフィルタの遮光度番号 n1n2:重ねたフィルタの各々の遮光度番号
  例:遮光度番号の小さいフィルタ2枚で遮光度番号10相当とする場合 10=(8+3)-1、10=(7+4)-1

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