ファイバーレーザー安全対策とは?
管理区域の必要性と環境対策製品の選び方を徹底解説

ファイバーレーザー(波長 約1030~1100nm)は、高いエネルギー密度による精密かつ高速な加工を実現できることから、ファイバーレーザー溶接機やレーザークリーニング装置などを導入する企業が増えています。

一方で、これらの機器の多くは「クラス4」に分類される高出力レーザーです。
人の目には見えない近赤外線域の不可視光レーザーであるため、危険性に気付きにくく、直接光だけでなく、反射光や散乱光によっても重大な視力障害を引き起こす危険があります。


こうした危険から作業者や周囲の人を守るためには、レーザー保護めがねの着用はもちろんのこと、
レーザー光を外部へ漏らさない環境づくり、すなわち【適切な管理区域の設定】が欠かせません。

本ページでは、ファイバーレーザーの危険性や管理区域の必要性、周辺環境対策品の選び方について解説します。

ファイバーレーザーの危険性とは

ファイバーレーザーは、自然界には存在しない人工的な光で、一般的な光源とは性質が大きく異なります。

● ファイバーレーザーの特徴

✅ 指向性(まっすぐ遠くまで届く)
✅ 単色性(エネルギー密度が高い)
✅ 不可視光(見えないため危険を察知しにくい)

遠くまで届く、エネルギー密度の高い人工的に作られた光であり、ファイバーレーザーの波長は、目に見えない不可視光レーザーです。

● ファイバーレーザーの危険性とその対策

✅ 目へのリスク(視力障害・網膜損傷)
・目に照射された場合は網膜に達し、網膜損傷や視力低下、最悪の場合失明といった永続的な視力障害につながる
( 不可視光のため、気づかないうちに損傷する恐れがある)
➡対策:使用するレーザーの波長および出力に適合したレーザー保護めがねを着用する

✅ 皮膚・呼吸器へのリスク(やけど・呼吸器損傷)
・高出力レーザーが皮膚に当たると、やけどの恐れがある
・粉じん吸入で呼吸器障害の可能性がある
➡対策:耐レーザー性能を有するエプロンやグローブ・使い捨て式防じんマスクを着用する

✅ 反射光・散乱光のリスク(周囲の作業者も危険)
・ 金属片やガラスなどに当たると、鏡面反射で予期せぬ方向へ飛び、周辺作業者にも当たる可能性がある
・ 適切な環境対策(レーザーカーテン、パーティションなど)がないと、周辺作業者も危険にさらされる
➡対策:管理区域の設定、管理区域へ入る作業者もレーザー保護めがねを着用する

このような危険から作業者や周囲の人を守るためには、保護具の着用に加え、
レーザー光を外部へ漏らさない環境対策が重要です。また、外部への漏れ光が無いか、危険性の確認も重要です。

なぜ管理区域が必要なのか

レーザー安全対策で最も重要なのは、「眼や皮膚へレーザーをばく露しない(させない)こと」です。
そのためには、レーザー保護めがねおよび、耐レーザー性能を有する個人用保護具(グローブやエプロン)の着用はもちろんのこと、レーザーを外部に出さない=管理区域の設定 + 管理区域の有効性の確認が欠かせません。

レーザー機器は、JIS C 6802「レーザー製品の安全基準」に基づき、レーザーの危険性に応じて「クラス1~4」に分類されています。

加工に使用されるファイバーレーザーの多くは、最も危険性の高い「クラス4」に該当します。クラス4は、直接光だけでなく反射光や散乱光によっても人体へ危害を及ぼす可能性があり、作業者だけでなく周辺作業者への安全対策も重要となります。

そのため、厚生労働省通達「レーザー光線による障害の防止対策について(基発第0325002号)」では、クラス3Bおよびクラス4のレーザー機器について、管理区域の設定、適切な保護具の着用、点検・整備や安全衛生教育の実施が求められています。(図:赤枠内)

管理区域を適切に構築することで、作業者の安全確保はもちろん、周辺作業者へのレーザー光からの ばく露防止や安全管理の向上につながります。

ファイバーレーザー安全対策にオススメの環境対策品【4選】

常設の管理区域からレイアウト変更が多い現場まで、さまざまな用途に対応できる周辺環境対策品をラインアップ。
※製品画像をクリックすると製品ページへ遷移します。

● 機械の移動の可能性が少ない、常設の管理区域に

① レーザーセフティフェンス

工場内に常設のレーザー管理区域を設定する場合に最適 <インターロック対応可>
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・アンカー固定式
・レイアウトは標準仕様5パターンをラインアップ
 その他、現場に合わせた特注レイアウトにも対応
・片開き扉・両開き扉・スライド扉にも対応
・レーザーシールドウィンドウの取り付けで内部の
 安全確認が可能
・オプションでインターロック仕様も可能
<安全性を高める3つの標準パーツ付>
①両掛け落とし錠:内側施錠・外側緊急開錠対応
②マグネットキャッチ:振動や傾斜による扉の開きを防止
③遮光レール  :可動部の隙間をカバーし遮光性を確保

レーザーセフティフェンス 標準仕様5パータン




● レイアウト変更が多い現場や、設備移動の可能性がある現場に

② レーザーセフティパーティション

キャスター付で移動可能な 『レーザーセフティパーティション』
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収納可能な回転キャスター付

・キャスター付で移動でき設置も簡単。
・レイアウト変更にも柔軟に対応
・レーザー機器と一緒に現場内を移動でき便利
・専用の連結金具を使用し、基本パネル(YLSP-11/12)と
 連結用パネル(YLSP-21/22)を組み合わせることでレーザー管理区域の拡張が可能
・実験設備や試作ライン、設備移動の可能性がある現場
 など、柔軟な運用が求められる現場に適しています

レーザーセフティパーティション/レーザーセフティフェンス 共通仕様(特許取得済)

フレーム連結イメージ

● レーザー安全に特化した特殊フレーム構造

・フレーム連結部に特殊はめ込み構造を採用
・フレーム間に隙間が発生せず、シーリング作業不要
・専用連結パーツの取り付けも簡単

● 軽量なアルミ製フレーム

● 防さび・防滴・絶縁性に優れたアルマイト塗装

● 現場に合わせて自由にレイアウト変更可能




● 大型ワークを扱う現場や、柔軟な区画変更が必要な現場に

③ レーザーバリアカーテン『YL-2500』/『YL-2600(YLC-1 Plus付)』

天井から吊るすだけで、簡単にレーザー管理区域を設定可能
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高出力レーザの直接照射の恐れのある作業現場の加工機周辺の安全対策用に。

・全波長 200-10600nm対応
・上下ハトメ穴付でカーテンレールに簡単設置
 ※レールは別途ご準備ください
・折りたたみ可能で大型ワークの搬入出もスムーズ
・面ファスナーで複数枚を隙間なく連結可能
・カーテンの高さ変更にも対応(※別注)

▸のぞき窓付きモデル(YLC-1 Plus)もご用意
YL-2600 レーザーバリアカーテン(YLC-1 Plus付)




● 既存の窓をレーザー対策したい場合に

④ YLC-1Plus レーザーシールドカーテン【CE】

既存の窓ガラスへ貼り付けて使用するレーザーシールドカーテン

実験や作業現場の窓に張り付けることで、
内部の作業状況が確認できながらもレーザーばく露を防ぎます。

・自己粘着性素材で、接着剤不要。水だけで簡単貼り付け
・ハサミやカッターでカット可能
・柔軟なため、平面だけでなく曲面にも貼り付け可能
・重ね貼りで高遮光性・多波長域の遮光も可能
・可視光線透過率 26%

  • 既存の窓ガラスの上に貼り付け

  • 柔軟なため曲面でも貼り付け可能




関連特集ページ

高出力で目に見えないファイバーレーザー光は、目や皮膚に重大な障害を引き起こす危険性があります。
レーザー光の特性やリスク、安全対策の基本から、レーザー保護めがねの選び方(選択ポイント)を解説します。

- ファイバーレーザー光の特徴と危険性とは
- ファイバーレーザー光による悪影響
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- YAMAMOTOのレーザー安全対策製品ラインアップ

  • レーザーからの安全対策は万全ですか?
    「ファイバーレーザー」使用現場の安全対策と最適な保護具の選び方とは




管理区域の漏れ光の有無の確認に

装置の更新時だけでなく、ワークや材料の変更時、加工条件変更時にも、安全対策の見直しが重要です。

管理区域外へのレーザー光漏れを定期的に確認し、
必要に応じて周辺環境対策品を追加・変更することで、安全な作業環境を維持できます。
また、管理区域構築後も、レーザー光の漏れがないことを日常点検で確認することが重要です。

●ファイバーレーザーやYAGレーザーの散乱光・反射光を検知し、
 管理区域外への漏れ光の有無を確認できるポータブルレーザー検知器

YSL-01レーザー検知器【LASERSIGHT】
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近赤外線レーザーの漏れ光や散乱光を検知し、危険性を通知。管理区域外へのレーザー光の漏れを把握でき、作業者や周囲の安全をサポート。

■ 特長
ファイバーレーザー・YAGレーザー光
(波長1030〜1080nm)の散乱光や反射光を検知
「危険」「注意」「安全」の3段階でインジケーターの色と警告音で測定者にお知らせ

■ シーン
・作業前の安全確認や日常的な自主点検に。
・ワークや材料、加工条件の変更時の反射光や散乱光の状態を確認し、適切な管理区域の設定のサポートに。
・レーザー機器管理者の点検補助として、日常の安全管理や作業環境の改善に。

『レーザー安全対策』 ならYAMAMOTOにお任せ!

1911年創業の山本光学は、日本で初めてレーザー保護めがねの開発・販売を行った知見を活かして、
レーザー保護具の選定・提供や、アフターフォロー、セミナーなどの安全啓発活動に至るまで、レーザー安全に関するトータルサポートできることが強みです。

作業者の目を護るレーザー保護めがねだけでなく、レーザー光から身を護るグローブ・エプロンや、レーザー光から環境を護る環境対策品まで幅広い製品ラインアップを展開しています。

2023年には、国内のレーザー関連産業の発展に寄与した企業に贈られる「2023年度 第15回レーザー学会産業賞 貢献賞」を
2度目に受賞するなど、業界に先駆けてレーザー安全に貢献している点が高く評価されました。

レーザー安全対策に関することは、YAMAMOTOにぜひご相談ください。




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