導入事例

新人教育における溶接の「感覚」を見える化
指導時間の軽減、習得時間の短縮にも効果/新菱冷熱工業株式会社(高浜工場)

スマートグラス「Versatile(バーサタイル)」
導入製品

溶接伝承マスター

VT-001 光学ユニット

VT-850 フレーム

VT-850 フレーム

新人教育における溶接の「感覚」を見える化
指導時間の軽減、習得時間の短縮にも効果

-溶接伝承マスター® をどこでお知りになりましたか?

 山本光学から紹介を受けたのが最初です。
『溶接伝承マスター』は、溶接未経験者や溶接初心者向けの半自動アーク溶接専用の電流計測装置および可視化システム。スマートグラスを介して電流値を視認することで、溶接技術向上が目指せる機器として、大変興味を持ちました。

-溶接伝承マスター® の導入を決めたポイントをお聞かせください。

 新人の溶接技能取得には、 電流・電圧の調整、ワイヤ突出し長さ((アーク長)、ワイヤ送給速度、トーチ角度、溶接姿勢などの溶接技術そのものと併せて、眼で見て、音で聞き、手で感じる溶接士の技量、感覚がとても大事です。これらの要素を複合的に理解させることは大変難しく、特に感覚の部分は言葉では伝え辛いため、技能の習得にはとても時間がかかっていました。
『溶接伝承マスター』は、電流値を「見える化」することにより、溶接の感覚を
習得しやすい環境をつくれるのではないかと考え、新入社員教育時の練習者の練習時間の短縮を図ると共に、教育者の指導時間低減を目的に導入しました。

-溶接伝承マスター® を導入した感想をお聞かせください。

実際に活用してみて3つの成果を得ることができました。溶接伝承マスターの電流値を見える化する技術には満足しています。


①指導者と作業者の両者がスマートグラスのディスプレイを確認することで
コミュニケーションが取りやすくなりノウハウを習得しやすくなった。
→作業者が「感覚」を理解しやすくなった。

②電流値を「見える化」することで自らが溶接中の「変化」に気付き易くなり、
感覚の違いにいち早く気付くことで練習効率が向上した。
→作業者の成長スピードが早くなった。

③見える化により、作業者は自らの練習を評価できるようになった。
→指導者が教育に付き添う時間が大幅に減少した。

-今後、溶接伝承マスター® をどのように活用していきたいと思っていますか?

 『溶接伝承マスター』を導入して、初心者の溶接技術向上には一定の成果が得られたと感じています。今後は、 新入社員教育や、若手技術者の資格取得や溶接競技大会等の練習などでの活用を進めていきたいと思っています。

 今後の改良としては、同じ練習ピースを同じ電流で一定の溶接条件で溶接すれば同じ時間で溶接できるため、溶接電流値の軌跡を練習者と共有し、その時間的感覚を指導できるようにできればいいなと思いました。